四肢超音波検査の簡便なレポートシステム

聖マリアンナ医科大学整形外科学教室
中島浩志 別府諸兄 小泉孝夫 今村恵一郎 青木治人

聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院整形外科
笹 益雄 山崎 誠


 整形外科領域の超音波検査も件数が増すにつれ、従来の管理体制では対応しきれなくなり、検査結果報告や画像の保存にも電子化を迫られるようになった。当科が超音波検査を開始して10年を越し、近年は年間360件に及ぶ検査を続けている。当科における検査報告・データ整理の情報化を報告する。

変遷

検査報告
昭和63年〜平成6年:サーモプリント紙をカルテに貼付して、コメントを手書きした。
平成6年 〜平成10年:複写式の報告用紙を用いて手書きし、報告書の台帳を作成した。
平成10年 〜     :手書きの報告書を廃止してデータベースソフトによる電子保存としている。

静止画像保管
昭和63年〜平成6年:インスタント写真およびビデオテープ録画(平成3年から
操作場面と超音波画面を合成
平成8年 〜 :ディスク保存

現行のレポートシステム

手順
デジタル録画専用機で検査中に画像をフロッピーディスクへ保存する。
検査が終了するごとに依頼伝票に仮報告を手書きする。画像ファイル番号も記入する。
仮報告をもとに、再診日までにレポートを作成し、プリントをカルテに納める。

レポート作成
ファイルメーカーProで作成した記入欄に結果を入力
カードをプリント
サーモプリントを専用のセロハンシートに入れ、報告書に貼付

保管
データはフロッピーディスクへ保存する。
画像はフロッピーディスクからMOディスクへコピーし、整理する。

考察

現行のレポートシステムの利点
報告書台帳の保管スペースが不要となった。
ID番号・氏名・検査日から症例を検索できる。対象部位・臓器や疾患からの検索も可能である。
報告者の字が稚拙でも読める。

問題点
入力に手間を要する。

改善すべき点
レポートファイルを画像ファイルと連動させる。
図解も入力する。
ネットワークから閲覧可能とする。
ネットワークから入力可能とする。


データベースのテンプレート(USレポート v1.0 ;24KB) 

本レポートファイルのテンプレートをこのホームページに置いた。諸先生方にダウンロードしていただき、改良の助言を賜りたい。本レポートファイルのテンプレートを当科のホームページに置いた。諸先生方にダウンロードして、利用していただきたい。さらに、改良の助言を賜りたい。現行のテンプレートをUSレポート version 1.0 と命名した。改良していただけたら、電子メールに添付して当方へ送信してください。。有用であれば、version 1.1などと命名し、ここへ置いておきます。Linux(基本ソフト)のように、大勢で考えて向上させていただきたい。


平成11年7月1日  中島浩志