新生児股関節の超音波像上の不安定性

亀田第一病院 整形外科

渡辺研二

 

 新生児股関節の超音波検診では新生児が泣き止み、下肢の力が抜けた状態で検査す

ると画像上、Graf分類のtype Iまたは?aである例でも、泣き出し、下肢に力がはい

り、動きだすと、瞬間的にではあるが異常股を思わせる所見を示す例がまれにある。

今回、これらの画像がGraf分類する為の条件を持っていて、股関節の不安定性に結び

つく可能性があるかビデオを使って検討した。動きの中での画像で条件は必ずしも良

くはないが、分類できる条件を持つ例が数例あた。この事は、新生児ではtype?であっ

ても肢位により、異常股になっていく可能性を示唆すると思われた。