一般演題
足根管症候群における超音波検査の有用性
駿河台日本大学病院 整形外科
山田 恵 長岡 正宏 山口 太平 長尾 聡哉 松崎 浩巳
【目的】足根管症候群における超音波検査の有用性を確かめる目的。
【対象】1988年から2003年に治療した足根管症候群のうち,術前に超音波検査を行い、術後に原因を特定した17足。
【結果】術中確認された足根管症候群の原因はガングリオン(n=10),距踵骨癒合症(n=1),距踵骨癒合にガングリオンの合併(n=3),静脈瘤(n=3)であった。その超音波画像はガングリオン例では全例でhypoあるいは無echo野が確認された。大きさは長軸19.4±8.8mm,短軸15.2±6.3mm,深さ10.4±3.8mmであった。3例は術前明らかな腫瘤を触知しなかった。距踵骨癒合症による足根管症候群は4例に短軸像で嘴状に骨隆起が描出された。3例はガングリオンを伴っていたが,術前に触知できなかった。
【まとめ】超音波検査は占拠性病変の診断に有用であり、足根管症候群を疑う症例に全例行うべきである。