第23回日本整形外科超音波研究会を開催するにあたって

会長　あいち小児保健医療総合センター　整形外科　　服部　義

昨年の本研究会の次期会長挨拶で本会のテーマをアナログからデジタルへ―超音波診断の過去・現在・未来としたいと報告させていただきました。当時はテレビの完全地デジ化が平成23年7月から始まることにあわせ、それをテーマにと思っておりました。本年3月東北に未曾有の大震災が生じ、デジタルの代表とも考えられる原発はコントロール不能となり、現地の従業員の必死のアナログ作業が大惨事を防いだのではと思っております。すべてが不自由なくデジタル化されつつある現代社会ですが、今回のような大惨事においては、人のぬくもりを感ずるアナログ的な機器・発想はまだまだ必要と感じられた方も多かったのではないでしょうか。本研究会は東北・関東から頂いた演題も含め27演題をご応募いただきました。この中からリウマチ関節炎・肩関節を主題としました。またシンポジウムとして5人の演者に整形外科超音波診断の過去・現在・未来と題して股関節・脊椎脊髄・肩・上肢・スポーツ傷害の超音波診断の過去の歴史から未来への展望を報告していただきます。教育研修講演は平成元年から毎年2回総計で50回を超える乳児股関節エコーセミナーを主催された畠山先生、また最近特に注目されているリウマチ関節炎の超音波診断を大野先生にお願いいたしました。教育研修講演・シンポジウム・主題・一般演題ともに本テーマにふさわしい内容が聞けるのではないかと期待しております。またハンズオンも皆川・大野先生のご協力により２セッション予定しており、実際の超音波機器に触れて知識を深めていただこうと思っております。7月末の名古屋は酷暑で、また節電により会場の温度も高めに設定されることが予想されます。今回はノーネクタイ研究会として、演者の先生方にはノーネクタイでの発表お願いしてあります。参加される皆様もネクタイを外し、リラックスしてホットな討論をしていただければ幸いです。会場は名古屋駅から徒歩5分の場所で、周囲にはホテルや飲食店も多くあります。暑い時期の名古屋飯とビールの組み合わせもなかなかのものです。皆様の来名を心からお待ちしております。